塗料の塗り方ナビ

塗料の憲法

良い塗装仕上げをするために、「塗装の憲法」というものがあります。

 

とはいっても、特殊な場合もあるので、
臨機応変な考え方が必要です。

 

しかし、まず、塗装の憲法についてみてみましょう。

 

塗装の憲法第一条:塗装できる環境を整えること

 

塗装の憲法の第一条は、「塗装できる環境を整える」ことです。

 

塗装室をキレイに清掃し、防塵対策をしましょう。

 

塗装面にゴミが付着していたり、小穴やハジキなどがあるものは、
完成とはいえません。

 

(1) 静電気対策

 

 物と物とが接触すると、静電気が発生し、ブツの原因になります。

 

 ブツを呼び込めば、チリやホコリの原因になりますから、
静電気の発生を防止しましょう。

 

 静電気防止対策としては、@低湿度(70%以下)にしない、
A通電性のある衣服と靴を着用する、B被塗物を帯電させない、
などの方法があります。

 

(2) 空気の流れを作る

 

 塗装ブースの上部から空気を取り入れ、
その空気を床下へ流すように、空気の流れを作ります。

 

 空気の排気量が少なくなれば、塗装スペースは周りよりも若干加圧できます。

 

 それにより、簡易な覆いでも、ブツ対策ができます。

 

塗装の憲法第二条:塗装の段取りを行う

 

塗装の憲法の第二条は、「塗装の段取り」として「3つの要件を行う」というものです。

 

3つの要件とは、@目的にあった塗装系の選択(良い材料)、
A適切な塗装仕様の採用(良い設計)、B十分な作業管理(良い管理)です。

 

塗装系とは、下塗り、中塗り、上塗り塗料の組合せの事です。

 

塗装仕様とは、素地調整から磨きまでの塗装仕上げに必要な、
一連の作業(塗装工程)について定める基準です。

 

塗り工程では、塗付量、乾燥時間、後処理工程では、
研磨作業などを規定します。

 

塗装の憲法第三条:塗装系の原則を守る

 

塗装系の選択(上塗りの種類)は、下塗り塗料で決まってきます。

 

下塗りにチョコを選ぶと、上塗りはチョコになりますが、
下塗りにクッキーを選ぶと、上塗りは、チョコでもクッキーでも
自由に選択することが可能です。

 

塗装の憲法第四条:塗装作業の基本は塗装工程を確立すること

 

塗装の憲法の第四条は、塗装作業の基本は、
塗装工程を確立することということです。

 

塗装目的を達成するのは、一回塗りだけでは困難です。

 

そこで、通常は、「素地調整」→「後処理(研磨・塗膜着色など)」
→「下塗り」→「後処理(研磨・塗膜着色など)」→「中塗り」
→「後処理(研磨・塗膜着色など)」→「上塗り」
→「後処理(研磨・塗膜着色など)」→「磨き」というような流れで
作業を行っていきます。

 

素地調整と、その後に行う後処理工程は、
被塗物によって大きく異なります。

 

金属は精密に施行されていますが、
金属の表面は活性であり酸化しやすく、
錆から守ることが必要になってきます。

 

錆から金属を守るためには、
化成皮膜を形成させる表面処理が効果的です。

 

そして、下塗りには素地との付着性が求められますし、
中塗りには平滑性と膜厚の付与、
上塗りには傷や衝撃に対する強靭性や美粧性が求められます。

 

塗装の憲法第五条:塗りの極意を守る

 

塗装の憲法の第五条は、「塗りの極意を守ること」です。

 

一度に厚塗りをしてしまうと、タレが生じたりします。

 

また、割れてしまうこともあります。

 

塗り重ねる場合には、急激な加熱を避け、
適切な乾燥条件の中で、下塗りが十分に乾いてから上塗りするようにします。

 

塗装の憲法第六条:塗料配合の原則を守る

 

塗装の憲法の第六条は、「塗料配合の原則を守る」ということです。

 

@ 専用シンナーを使用する。

 

A 硬化剤を混合して貯蔵しない。

 

B 主剤と硬化剤の配合比を守る。

 

C 塗料はろ過してから使うことを励行する。